「空港と農民」

 「成田国際空港株式会社」は2006年7月、寸足らずのB滑走路の南側への延伸計画を廃案にし、北側に転進する「施設変更許可申請」を国土交通省に提出した。
 「運輸省」時代の国土交通省がやっていた事業で、「空港会社」の社長は運輸省高官の天下りだから、申請者と許可者がおなじ八百長。2か月後に許可された。

 40年も前の7月に「喫緊の国家事業」といって閣議決定、強制収用をともなう建設工事が強行され、40年間も「喫緊」の事態がつづけられてきていた。それでも完成せず、いまにいたって変更など、迷走計画である。 

ブラジルで広がる有機農場 日々騒音を浴びせられ、「毎日が強制収用」と歯をくいしばりながら、ここでお百姓たちが畑を耕し、野菜を作付けし、家畜を飼って生活しているのは、長年丹精をこめてつくりあげた有機土壌が、なにものにも代えがたいからだ。 
 そのひとりである、小泉英政さん(57)は「有機栽培」からさらに「循環農法」にすすんでいる。おなじ無農薬でも、鶏ふんなどさえつかわない、自然農法である。枯れ葉や雑草を米ぬかで発酵させた堆肥でつくった野菜たちは、みごとに美しい。 
 わたしたちは、ミミズがつくりだした、ほこほこした土くれを手ですくい、カーブのなかでワインのにおいをかぎ分けるようにして、堆肥のあいだをまわっていた。土は森のにおいがした。
東京新聞「本音のコラム」 2007年6月27日

写真=ブラジルで広がる有機農場、photo by Elza Fiuza/ABr, the Creative Commons Attribution 3.0 Brazil license.
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