マスコミに巣くう「親米派」 (つづき)

昨日10月20日付「マスコミに巣くう「親米派」」の続きになります。

    

 米軍再編によって、沖縄の海兵隊8000人とその家族9000人をグアムに移転する。普天間基地はヘリ部隊であり、海兵隊地上部隊と行動をともにする部隊だ。そのままグアムに移転しても、なんら問題がない。1990年前後には、沖縄海兵隊のハワイへの全面撤去プランがあったのだから。

 『朝日新聞』(09年12月18日)には次のような報道もある。「日本駐留の経験がある元海軍幹部によると、海兵隊がいなくても現在、日本にいる陸海空軍兵力だけで中国などへの抑止機能は十分果たせるという意見が米軍内には根強くあるという」 、つまり既得権益を米軍は手放したくないだけのことなのである。
 しかし米国の圧力は激しい。かつて「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」と自衛隊派兵への圧力をかけたアーミテージ元国務副長官が来日して、「10年かかった日米合意が白紙になる」などと恫喝した。彼は91年当時、フィリピン政府がクラーク・スービック両基地を撤退要求したときにも、わざわざ脅かしに行った札付きである。

 さらにアメリカとの「対等な」外交への転換をめざした鳩山内閣に対して、激しかったのは大マスコミの攻撃だ。
 朝日・読売・毎日の三大紙でも「外交の継続性が必要だ」とか、「米国との好意が壊れる」「国益を損なう」などの文言が紙面に踊った。米国側の利益に寄った記事が大量に発生した。
 『読売新聞』(09年12月16日)には、「米国の首相に対する不信感が一段と深まるのは避けられない。防衛省幹部は「米国は『鳩山政権は、北朝鮮と同じレベルのずうずうしさだ』と受け止めるだろう」とうめいた」とかなり扇動的な記事が掲載された。

鳩山首相の辞意を伝える日本経済新聞  アメリカ国務省から接待づけになっている新聞記者などが、いっせいに「日米関係が悪化する」と書きたてている。日本が独立国としての主権を主張する局面になると、このような親米派がいっせいにうごめきだす。このままでは米国のご機嫌を損なう、とばかりに、臆面もなく米国の主張を垂れ流す。  
 米国が怒るから辺野古にしろなど、「売国奴」的な表現を、日本のマスコミが平然と繰り返している。ワシントンやニューヨークを体験した「大記者」たちの退廃である。
 普天間の問題を解決するには、日本の米軍基地を将来的にどうするのか、という課題は切り離せない。もう60年以上もつづいている「占領状態」を、これからどう解消していくかを考える時となった。強靱な将来志向で挑むしかない。(談)

「鎌田慧の現代を斬る」から
写真上=Guam.Pedro Santos Park,2011/1/26,編集部撮影
写真下=鳩山首相の辞意を伝える日本経済新聞号外、Photographed by Vantey、From Wikimedia Commons, the free media repository
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