戦前のような恐怖国家に

 特定秘密保護法についての安倍政権の狙いは集団的自衛権を行使するための体制整備だ。米国の戦争に参加する準備に他ならない。 
 政府が特定秘密を拡大させれば、漏えいを防ぐ組織を大きくする必要があり、取締りを行う警察官を増やすことも予想される。

 今回、法律に反対の声を熱心に上げたのは私より少し上の世代で、戦前の治安維持法や特別高等警察(特高)、憲兵の怖さを知っている人たちだ。
 今後は何が秘密に該当するかもわからないまま逮捕されることもあり得る。日本は戦前のような恐怖国家になってしまうのではないか。

 かつて私は新日鉄の工場や自動車工場などの潜入取材をした。これまでは何の問題もなかったルポも特定秘密に該当すると判断されば、逮捕される恐れもある。畏縮した出版社の編集者がライターに記事の削除を求める可能性もある。
 言論を弾圧し、民主主義に相反する、時代錯誤な法律だ。
(北海道新聞、12月6日)
写真=日比谷野外音楽堂で。バックの絵は奈良美智氏の制作。(編集部撮影)
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